こんにちは。中小企業診断士Mです。
コロナ危機が未曾有の影響を及ぼしています。12年前のリーマンショックは金融の問題に端を発しましたが、コロナ危機はヒトとモノの移動を制限し、実態経済を直撃しています。危機の質が異なり、より深刻と言えます。
多くの企業で業績が急激に落ち込み、深刻な状況に陥っています。コロナ危機がいつ収束するか見通しが立っていませんが、このような逆風下、経営者がまずやるべきことは、資金繰りの確保です。なぜ、資金繰りが重要なのか? それは、資金繰りが企業存続の生命線だからです。
ところで、「倒産」とは何でしょうか? 「倒産」という言葉はそもそも法律用語ではありませんが、破産法(第15条)には破産手続の開始原因として「支払不能」が定められています。「支払不能」とは、「債務者が、支払能力を欠くために、その債務のうち弁済期にあるものにつき、一般的かつ継続的に弁済することができない状態」を言います(破産法第2条)。
この「支払不能」の概念をベースに、「倒産」を定義すると、「会社などの法人または個人が経済的に破綻し,弁済期にある債務を一般的・継続的に支払えなくなること」になります。平たく言えば、「カネが回らなくなること」です。
逆に言えば、カネが回っていれば(例えば、赤字でも現預金があれば)、会社は倒産しません。まさに、“Cash is King” なのです。従って、緊急時には資金繰りを確保することが何よりも優先するのです。